ゴルフのグリーン上でのパターのライン読みは、スコアを左右する重要なスキルです。
この記事では、グリーンの効率的な読み方と、そのために必要な知識を紹介します。
グリーンでのラインの読み方をマスターすることで、ボールの転がり方を予測し、適切な力加減でパットを行うことができます。
日本のグリーン特有の「受けグリーン」の概念や、ベントグリーンとコーライグリーンの特性の違いも理解することで、より精度の高いパットが可能になります。
この記事を通じて、グリーン上での正確なライン読みのテクニックを身につけ、スコアアップにつなげましょう。
- グリーンに乗る前からのライン読みを始める重要性
- グリーン上での効率的なライン読みの手順
- グリーンの傾斜や特徴を機械的に読むための具体的な手順とテクニック
- ラインを読むうえで知っておきたいグリーンの知識
【ゴルフ】パター前のグリーンの効率的な読み方と手順
グリーンの読み方の基本的な考え
パターのラインを読む際には、まずグリーンの全体的な傾斜を把握することが重要です。
これにより、ボールがどの方向に転がりやすいかを理解することができます。
次に、ボールの位置からカップまでの距離を考慮し、適切な力加減で打つことが大切です。
また、グリーン上の芝目や風の影響も考慮に入れることで、より正確なラインを読むことができるでしょう。
ラインを正しく読むために効率的な手順を身につけよう!
ラインを正しく読むためには、効率的な手順を覚えておくことが大切です。
この手順をドライバーやアイアンを打つ前のルーティンと同じようにパッティング前のルーティンとすることで効率的にラインを読むことができ、スムーズなプレー進行と安定したパッティングへとつながります。
ラインを読む手順を具体的に解説
ラインを読むとは、グリーンの傾斜を読むことがメインとなります。
傾斜がわかれば、上りなのか下りなのか、フックライン、スライスラインもわかります。
パッティングの一連の流れは、ラインを確定し正確な打ち出し方向、打ち出す強さ、距離という複数の項目を考えプレイヤーの技術と経験を駆使することです。
それでは、どのようにしてラインを読めばよいのかを6つの手順で詳しく説明していきます。
2打目以降、グリーンもしくはアプローチに向かう際に必ず遠くからグリーンを見るようにしましょう。
グリーンの傾斜は地形の延長線上にあることも多く、乗る前に大きな傾斜を把握することでグリーン上で細かくラインを読む際の判断材料の一つになります。
グリーンに向かう時からグリーン上でラインを読むまでに情報の蓄積をしていくことで正確なラインを読むことができるようになります。
グリーンの真ん中にカップがあると考えて、受けグリーン(奥に向かって上り)の場合、
- 右奥は下りのフック
- 左奥は下りのスライス
- 右手前は上りのフック
- 左手前は上りのスライス
という様にざっくりとしたイメージを持つことができます。
この答え合わせは、グリーンに到着して実際に見てから行います。
グリーン手前で大雑把な傾斜は事前に確認しました。
グリーン上の細かい傾斜は、遠くから見た時に低いと判断した場所に移動し、しゃがんで目線を低くして確認します。
ここからは全体ではなく、パッティングに関わるラインの傾斜だけを読むことに集中していきましょう。
ここからはグリーン上での確認作業です。
ボールの後ろからカップに向かってのタテのライン(傾斜)を確認します。
ここでグリーンに到着までに得た傾斜の情報を組み合わせていきます。
傾斜が到着前のイメージと同じであればそのまま、違えばこの後の手順で再度確認をしていきます。
次に、ヨコからボールとカップまでの距離感を確認します。
距離は、カップとボール間の歩数、傾斜は行きと帰りの歩数の違いを確認してみるのも一つの方法です。
傾斜が大きければ、若干ですが歩数が変化するので参考になります。
また、この歩数での距離の確認は、自宅の練習マットであらかじめ1メートルは〇〇歩といった自分の基準を設定しておことで視覚での情報より正確な距離が割り出しやすくなります。
最近では、ゴルフウォッチで正確な距離を測ることもできます。
グリーンに乗ってカップをグルっと一周できれば以上の全ての確認工程が行えます。
可能な限り4方向から見て総合的に判断するのがベストです。
その過程の中でボールをマークすれば、プレー進行の妨げにもならずスマートなライン読みができるはずです。
ラインが確定すれば打ち出し方向を決める
ロングパットであれば、打ち出し方向を決めるためにライン上に目印を探しそこに向かって打ち出すことを考えましょう。
目印は、1メートル先あたりが理想です。
ただし、あくまでも打ち出す方向の目印なので、打ち出す強さを忘れないようすることも大切です。
パター練習におすすめのマットを紹介しています。参考にしてみてください。
フック、スライスラインはボールスピードで曲がり具合が変化する
ボールスピードによるラインの変化を理解しておくことも正確なパターを打つために重要です。
ボールスピード、つまり打ち出す強さが、強ければ曲がり方は小さく、弱ければ曲がり方は大きくなります。
そのためラインを正確に読み取り、そのラインにボールをのせるための距離に対する打ち出しの強さ加減を意識することが大切です。
また、打ち出す時の躊躇や迷いはせっかっくこれまで読んできたラインを無駄にしてしまいます。
自分が決めたラインは、自信を持って思い切ってパッティングしましょう。
傾斜がわからない時の2つの確認方法
4方向から確認したがラインの確証が持てない場合、次の2つの方法を機械的にやってみるのもよいでしょう。
①シャフトを吊るしてグリーンを読む方法
言葉より動画(時間: 8:21)の方が視覚的にもわかりやすいので参考にしてください。
【補足】
・効き目の調べ方:最初に両目で遠くにある対象物を見て、指を差します。 次に、左右の目を片方ずつ閉じて指を差した方向を見ます。 指が差した方向と対象物がぴったりと合って見える方が利き目、 指と対象物がずれて見える方は、利き目ではありません。
・パターを垂直に垂らす時の注意点:フェースバランスのパターはフェースかバックフェースが自分を向くようにする。それ以外のパターはトゥかヒールが自分を向くようにする(この動画はこっち)。
②パターの角度や位置でのグリーンの傾斜の読み取り
パターの角度や位置を利用してグリーンを読む方法は、パターのフェースの角度やシャフトの位置を基準にして、グリーンの傾斜や特徴を読むテクニックです。
具体的には、パターの底面をグリーンの表面に平行(ぴったりとくっつける)にすることで、シャフトの傾き加減でグリーンの傾斜を感じ取ることができます。
このテクニックを使用することで、グリーン傾斜を機械的に読むことができるでしょう。
【ゴルフ】パターのラインの読み方と併せて知っておきたいグリーンの知識
カップの周りは意外と凸凹している!
プレイヤーはグリーンを歩きますが、必ず通る場所があります。
それは、カップ周りです。
みなさんは、最後にカップインしてからボールを取り出す作業を必ず行うはずです。
そう考えるとカップ周辺の1メートルくらいはかなり凹んでいると考えられます。
また、周囲が凹んでいるということは、カップ間際は少し盛り上がっていっているとも考えられます。
このことを考慮して少し強めにパッティングする意識を持つことが大切です。
もし仮にカップ間際でよれて入らなかったとしても自分のライン読みは正しかったが、グリーンのコンディションが悪かったのだとミスを自分のせいにしないようにしましょう。
カップ周りの凸凹の知識があることで、パッティングの対策(強めに打つ)や次のホールに嫌な気分を持ち込まないよう気持ちを切り替えることができるはずです。
日本のグリーンは概ね「受けグリーン」である
「日本のグリーンは概ね受けている」と言われることが多いです。
「受けている」とは、グリーンの手前(花道)が低く、奥に向かって高くなっている構造を指します。
日本の夏は湿気が多く、雨も降りやすいため、水はけを良くするためコースの真ん中付近に水を誘導するのが一般的です。
このことからティーグランドから下っていき、グリーンに向かって上っていることが多く、結果として受けグリーンが多いのです。
「手前から攻めるがよい」というのはこの受けグリーンが多いことからきています。
グリーン奥にオンすると下りの早いパットが残り、奥に外すと下りの難しいアプローチが残るからです。
全てのグリーンが受けグリーンではありませんが、知っておいて損はしない知識です。
ベントグリーンとコーライグリーンの違い
ベントグリーンとコーライグリーンは、ゴルフコースのグリーンに使用される主要な芝の種類であり、それぞれ異なる特性を持っています。
パッティングの際は、これらの違いを理解し、適切な力加減でボールを打つことが大切です。
ベントグリーンは、Agrostis spp.(ベントグラス)から成る芝で、細かい葉と密な構造を持っています。
このため、ボールが滑らかに転がりやすく、プレイヤーにとってコントロールしやすいとされています。
また、ベントグリーンは寒冷地域に適しており、低温に強い特性を持っています。
一方で、コーライグリーンは、Cynodon spp.(バミューダグラス)やZoysia spp.(ゾイシアグラス)から成る芝で、太い葉と硬い構造を持っています。
このため、ボールが跳ねやすく、プレイヤーにとってコントロールが難しい場合があります。
しかし、コーライグリーンは暖かい地域に適しており、高温や乾燥に強い特性を持っています。
ゴルフのグリーンでの芝目の読み方
ゴルフのグリーンでの芝目の読み方は、ボールの転がり方に大きな影響を与えます。
芝目とは、芝の成長方向を指し、この方向に応じてボールの転がり方が変わります。
芝目は太陽の方向や水のある方向を向く傾向があります。
なので、太陽光にあたった場合、順目は白っぽく見え、逆目は深緑に見えるので頭に入れておきましょう。
- 芝目の方向(順目)にボールを打つ場合:ボールはスムーズに、そして真っ直ぐに転がる傾向があります。このため、距離を正確に予測することが容易になります。
- 芝目に逆らって(逆目)ボールを打つ場合:ボールは左右に逸れる可能性が高まり、また転がる距離も短くなる可能性があります。このため、打つ力や方向を調整する必要が生じます。
芝目の方向を正確に読み取り、それに合わせてボールを打つ技術は、スコアアップの鍵となります。
グリーンの一日の変化を読む
「午後のベントは遅く、コーライは早い」と言うようにグリーンは一日の中で刻々と変化しています。
このグリーンの変化を読むためのヒントは、グリーンの状態や天候の変化を考慮することです。
具体的には、グリーンが乾燥している日と湿っている日では、ボールの転がり方やスピードが異なります。
また、風の強さや方向もグリーンの読みに影響を与えるため、これらの要素を考慮に入れることが大切です。
このように、グリーンの変化を考慮することで、より正確にグリーンの読みを行うことができるでしょう。
まとめ:【ゴルフ】パター前の効率的なグリーンの読み方と知っておくべき知識
- グリーンの全体的な傾斜を把握することがパターのラインを読む基本
- 効率的なライン読みの手順をルーティンに取り入れる
- ライン読みはグリーンの傾斜を読むことがメイン
- グリーンを4分割してイメージし、傾斜を予測する
- グリーン上での細かい傾斜は低い位置からしゃがんで確認する
- ボールの位置からカップまでの距離と力加減を考慮して打つ
- ラインが確定したら正確な打ち出し方向と距離感を駆使する
- グリーン上の芝目や風の影響もライン読みに影響する
- グリーンの凸凹を理解し、特にカップ周辺の凹凸に注意する
- 日本のグリーンは「受けグリーン」が多く、手前から攻めるのが一般的
スコア100切り90切りを目指すプレイヤーにとって、パッティング技術向上が最も効率のよいスコアアップ方法だと思います。ライン読みの精度を上げるには、ラウンド経験をこなす必要があります。しかし、私のようなラウンド数が少ないプレイヤーにとっては数をこなすのは難しいです。そこでこの記事のようなライン読みに関する知識を持って数少ないラウンドに臨み、効率的に経験値を貯めていく必要があります。
逆にパターの練習は自宅でもできることから、他のクラブよりも多くの練習時間を確保することができますし、確保すべきだと考えています。自宅で練習できるので時間、天候を気にする必要もなく自分のやる気次第ですよね。パターはアマチュアがプロと唯一技術を同程度まで近づけることができるクラブであり、技術向上の優先度は高くスコアアップの近道であると思います。
最後まで読んできただきありがとうございました。
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